中富良野の人

のびのびと、自分たちらしい暮らしを楽しむ

西原 澄子

西原 澄子 さん

東京都出身。夫である栄寿さんの実家が夕張市にあり、結婚の挨拶も兼ねて1ヵ月間滞在したことで移住を考えるように。子どもたちが自立した昨今は、サークル活動にイベント主催にと精力的な日々を送っています。

自然豊かな環境で子どもたちを育てたい

澄子さんの移住ストーリーは、実にアクティブな西原家らしいものでした。栄寿さん、澄子さん夫妻は高校時代の同級生、それもバンド仲間として出会いました。2人とも音楽とアウトドアが好きなアクティブ派。結婚を機に栄寿さんの実家がある北海道を訪ねた際、せっかくならと1ヵ月間滞在し、スキーをしながら過ごしました。翌夏には子どもたちを連れて再訪しキャンプも体験。アウトドア好きの夫妻にとって、遊ぶ場所が無数にあり、子どもものびのびと育てられる、住むには理想的な環境のように思えました。

 

穏やかな生活の中で、雑貨店をオープン

不動産屋に紹介してもらった中富良野町北星山地区の現在の土地に、新居を建てたのは1997年のこと。住宅街から少し離れた丘の中腹にあり、十勝岳連峰のきれいな山並みが望めるこの場所を2人はすっかり気に入りました。子育ての環境としても、「関東に住んでいた頃は子どもたちをひとりで歩かせるのも不安でしたが、ここは地域の大人みんなで面倒をみるような信頼関係があります」と、澄子さん。中富良野町の暮らしにも慣れてきた頃、「家にいるだけでなく何かやりたい」と、持ち前の積極性が再び頭角を現します。そうしてオープンしたのが、雑貨店「Country Polar Bear」です。「この辺りには当時、雑貨屋が1軒くらいしかなくて。可愛い雑貨を扱う店があったら、地元の女性たちにも喜んでもらえるんじゃないかと思ったんです」。

 

 

選りすぐりのアメリカンカントリー雑貨を揃えて

2000年春に手探り状態でオープンした雑貨店も、もうすぐ20年が経とうとしています。初めは観光客向けのラベンダー製品を中心に置いていましたが、少しずつ澄子さんの好きなもの、主にアメリカンカントリー雑貨のスペースが増えていき、今はほぼそれ一色に。特にお気に入りなのは、クッキーでお馴染み、アントステラのホーロー製品。見た目が可愛いのはもちろん、機能性や耐久性も抜群なのだと言います。また一角には、道内在住のハンドメイド作家たちの作品が。創作活動を楽しみながら暮らす女性たちのコミュニティやライフスタイルが思い描かれます。

 

夫婦で音楽活動を再開し、熱中する日々

子どもたちが家を離れて暮らすようになった今、澄子さんは富良野市のゴスペルサークル「SNOW SOUNDS」に入り、仲間と共に活動に打ち込んでいます。「ただ聞いてもらうだけでなく、観客と一緒に歌って楽しむことの喜びを知り、感動しました」。最近は仲間と2人でユニットを組み、介護施設でボランティアコンサートを行うほどの熱中ぶり。そんな妻に刺激を受けて、 栄寿さんもギター演奏を再開。毎年7月に主催しているイベント「ポーラーベアジャンボリー」で、澄子さんはゴスペルを、栄寿さんはバンドライブを披露するようになりました。実は子どもたちも現役で音楽に携わっている西原家。「いつか家族みんなでやりたいねって話しています」と、夢を語ってくれた澄子さんですが、実現する日は近そうです。

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