中富良野の人

自然との触れ合いから生まれる、家族の幸せな日々

加藤 敦士

加藤 敦士 さん

埼玉県出身。スノーボードが趣味で、ニセコで意気投合した仲間と共に2010年から中富良野町に住み始める。長男の誕生を機に定住を決め、2016年にカフェ「POLEPOLE(ポレポレ)」をオープン。

林の中にカフェをオープン

北星山地区にスパイシーな香りの漂う一画があります。2016年にこの場所でカフェをオープンしたのは、加藤敦士さん、十蘭(じゅらん)さん夫妻。入口のドアを開けると、長男の泰己(たいと)くんが「いらっしゃい」と言わんばかりに、目をキラキラと輝かせて迎えてくれます。十蘭さんの腕の中には次男の太絆(たき)くんが。こちらも満面の笑みで愛嬌がたっぷりです。林に囲まれた木造の建物はカフェとしての店舗でもあり、温かくて幸せな空気の溢れる一家の住居でもあるのです。

 

大きな窓から十勝岳連峰の風景を望む毎日

築22年の建物は元の所有者もカフェとして使っていたもので、作業台のあるキッチンスペースやカウンター席、十勝岳連邦が一望できるように大きな窓も付いていました。設備は整っていても劣化は進んでいて、「きれいに掃除したり、壁を塗り替えたり、結構大変でしたよ」と苦笑いの敦士さん。それでも苦労の甲斐あって、「景色は本当にいいです。周りに何もなくて静かなのも、心が落ち着きますね」と、ロケーションを絶賛します。現在は子どもたちを保育園に預けながら、夫婦2人で店を切り盛りし、慌ただしくも充実した毎日を送っています。

 

子育て中のママがゆっくりできる店に

店の看板メニューは本格的なスパイスカレー。インドまで行って学んできた敦士さんの実兄から影響を受けたレシピで、スパイスを合わせるところから仕込みます。食事メニューとして黒板に書いているのはカレー1品のみで、ベースとなるカレーの味付けや具材は日替わり。地元の常連さんには予算などの要望に合わせた『おまかせプレート』を提供することがほとんどで、柔軟な対応が特に女性客に好評です。「子ども連れのママたちがゆっくりお話できる店にしたい」という十蘭さんの想いから、できる限り要望に応えられるスタイルで営業しているのです。店内には子どものためのおもちゃや絵本もたっぷり用意されています。

 

インストラクターの仕事は「天職だと思う」

もともとスノーボードを目的に北海道へやって来た敦士さん。冬はインストラクターのアルバイトもしています。「教えるのが上手なんです」と十蘭さんの言う通り、インストラクターは敦士さんの得意分野を最大限に活かせる仕事でした。「仕事なのに本当に楽しくて、天職だと思います」。休日は十勝岳でバックカントリーを楽しみ、夏にはスケートボードやサーフィンも。「北海道の、それも雪質のいい町に住んで、気が向いたらすぐに遊びに行ける。そして、夢だった飲食店経営も実現できて、毎日幸せです」。十蘭さんも「自然が豊かで、子どもを育てるにもベストな環境」と話します。ストレスフリーな夫婦の元で、子どもたちはすくすくと成長しています。

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