中富良野の人

旅のスタイルに合わせて、寛ぎの時間を提供する

村岡 嗣一

村岡 嗣一 さん

東京都出身。転勤がきっかけで北海道を訪れ、雄大な景色に魅せられて移住。ペンションLaCollina(ラ ・コリーナ)のオーナーシェフを務めるほか、商工会理事、観光協会理事としても活躍している。

北海道で暮らし、魅力を発信する側へ

なかふにあるペンション、ラ・コリーナ。イタリア語で「丘」を意味する宿名のとおり、十勝岳連峰を見渡せる小高い場所に佇んでいます。同宿のオーナーを務める村岡嗣一(つぐかず)さんがこの場所で宿を開くことを決めたのは、豊かな自然に囲まれた環境によるところが大きいそう。「出身は東京ですが、学生時代にはよく北海道を訪れていました。その頃から『いつかペンションを経営したい』と考えていたんです。そうしているうちに縁あって中富良野町でいい土地が見つかって。『土地の方が人を探している』という話を聞きますが、まさにそんな巡り合いでした」。宿を始めた15年前の経緯を嬉しそうに話す村岡さん。妻の恵子さん、キュイジニエ(料理人)である息子の優さんと共に、夢を実現しました。

 

北海道であることを最大限に活かしたメニュー

ラ・コリーナに泊まるメリットは数え切れないほどありますが、やはり最大の楽しみは料理でしょう。レストランのみの利用もできますが、やはり滞在して時間を気にせずに食事を満喫したいところ。「地元の食材だけでも、新鮮な野菜、豚肉、牛肉などが手に入るし、質の良い海産物も仕入れることができます。外で少し食べてきたなら軽めの食事にしたり、ゆっくり過ごしたい時はコースを選んでいただいたりと、状況に合わせて利用してください」。取材時に用意していただいたメニューは、「ふらの牛スネ肉の煮込み」。A5ランクの肉をじっくり煮込むことで、軟らかに仕上げた自慢の一品。おいしい料理、美しい景色、そして気持ちの良い接客。客のニーズに沿った、つかず離れずのもてなしが心地よい宿です。

 

なかふを一望出来るカフェ

村岡さんがおすすめする旅のかたちは、「長期滞在して、自分なりの楽しみを見つけること」。それは10年ほど前からオーストラリア人の旅行客が増え始め、彼らのユニークな旅のスタイルに感銘を受けたことがきっかけ。「1週間ほど宿泊している間、昼はずっと宿で本を読んでいたりと、とにかくマイペース。日本人の旅行って、観光地めぐりで慌しいイメージでしょう。そんな旅もいいけれど、ゆっくり過ごすことでその場所の本当の良さがわかると思うんです。富良野だけではなく全道を訪れて、自分の好きなエリアを見つけるのもいいですよね」。また村岡さんはバリアフリーにも力を入れており、高齢であっても障がいがある人でも旅を楽しめる宿を目指しています。

 

地元の素晴らしさは、毎日の暮らしの中に

富良野に訪れる人々の目的の多くは、昔から変わらずラベンダーやドラマのロケ地。しかし今後のためにも「隠れた地元の魅力を掘り起こして、PRしていきたい」と、言葉に熱を込める村岡さん。「黙っていてもお客さんが来てくれる土地ではありますが、富良野にはまだ知られていない見どころがあります。例えば、富良野が美しい虹を見られる場所だと知っていますか? 特に気温差が大きい夏や秋には、くっきりとしたアーチ状の虹が出現します。もちろん、この宿からもきれいに見られますよ」。なかふを、いつまでも愛される場所へ。村岡さんの目は、十数年後の未来を見据えています。

 

なかふらの観光協会